【令和7年制度改正】遺族年金の見直し~遺族基礎年金編~

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2025(令和7)年6月13日に年金制度改正法が成立しました。
その中で、2028(令和10)年4月から段階的に遺族年金の見直しがされます。

遺族年金は、生計を支えていた人が亡くなった場合に、遺族が受け取れる年金です。
遺族年金の制度は「遺族基礎年金」の上に「遺族厚生年金」を重ねた2階建てです。

今回は「遺族基礎年金」の見直しについてポイントを解説します。

目次

現行制度

亡くなった方が要件を満たしている場合、こどもがいる妻や夫、生活をともにしている父母がいないこどもが遺族基礎年金を受け取ることができます。

亡くなった方の要件
  • 国民年金加入中に死亡した※
  • 60歳以降65歳未満の方で、日本国内に住所があり、過去に国民年金に加入していた※
  • 保険料を納付・免除した期間等が25年以上ある

※一定の納付要件を満たすことが必要です

年金を受け取れる遺族

①こども※1がいる妻・夫
②こども※1・※3

※1 こども:18歳になった年度末までまたは障害状態にある 20歳未満の方
※2 ①②のうち、①を優先して支給
※3 生活をともにしている父母がいない場合のみ

現行制度では年収要件があります(原則年収850万円未満)

遺族基礎年金を受け取れるこどもが増えます

今回の制度改正によって、こどもが遺族基礎年金を受け取りやすくなりました。

事例1

親が再婚してもこどもは遺族基礎年金を受け取れる

事例2

親が年収850万円以上のため遺族年金を受け取れなくてもこどもは遺族基礎年金を受け取れる

事例3

離婚していた元配偶者がこどもを引き取った場合でも、こどもは遺族基礎年金を受け取れる

事例4

こどもが直系血族・直系姻族の養子となってもこどもは遺族基礎年金を受け取れる

こどもの加算額が引き上げられます

制度改正後は、遺族基礎年金のこどもの加算額が引き上げられ、現在受給している方も対象になります。
現行制度の加算額は、こども2人目までは1人につき234,800円、3人目からは1人につき78,300円でした。
制度改正後の加算額は、こどもの人数にかかわらず1人につき281,700円に引き上げられます。
※加算額は2024年度価格の年額です。

支給例

配偶者とこども3人を残し、不慮の事故で死亡した場合の配偶者へ支給される遺族基礎年金を下記の通り図解しました。こどもの加算額が増えたことによって、改正後の遺族年金額も増額されます。

まとめ

遺族基礎年金の改正は、こども自らの選択によらない事情にかかわらず年金を受け取りやすくするのがねらいです。
遺族厚生年金についても大幅な改正が行われましたので、合わせて考える必要があります。
万が一の場合に備えて遺族保障の死亡保険に加入されている方も多いと思いますが、制度改正に合わせて必要保障額の見直しが必要になる場合もあります。

厚生労働省 年金制度改正法(令和7年6月13日成立)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00017.html

この記事を書いた人

FP知恵の蔵のアバター FP知恵の蔵 1級ファイナンシャル・プランニング技能士

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